善の研究、西田幾太郎の岩波文庫のやさしくてわかりやすい読み方

哲学の本は、わかるところから読む。テストの時と全く同じでわかりやすい問題を解いてからむつかしいところへ行くべきである。これを実践してみるとまさにその通りである。最終章の宗教という章を読む。これはまさにわかりやすい。彼は実在の根底に神ありとしている。



神との関係なくして人間ではないというくらいのことを言っている。ほとんどがキリスト教の神のイメージ、それもスピノザのやや汎神論的イメージだろうと思われる。さらにこの章の最後の最後は知と愛、である。これも分かりやすい。自分を捨てて客観の世界へ入らなければ知も成り立たない。さらに自分を捨てて客観の知識へ合一しなければその知も成立しない。愛も同様である、と書いている。この章を読んでから全体を読めばわかりやすいのではないか。これはヘーゲルの哲学入門でも感じたところである。

コメント

このブログの人気の投稿

メモの重大意義についての発見

日本人の「甘え」の概念と西欧