駿台予備校の村山先生の古い汚れた「世界史」講義の冊子が書棚を整理しているときに出てきた。
どこかのブログか、駿台の予備校の村山正雄先生の話が出ていてとても懐かしい思いにさせられたことがあった。私の師事した先生の中でも3本の指に入る人だろう。
この先生から、森有正やフランス文学の渡辺一夫などを教えてもらった。
1969年冬期講習、「世界史」とある。重要語句の羅列のような村山先生特有のまとめ方であって浪人生としてはありがたい世界史の復習ができる冊子(約165ページ)であったことを思い出す。
しかし中身は受験用なのだが、とてもむつかしい。アジア、アフリカ、アラブ諸国、ヨーロッパ各国の歴史を重要語句を頼りにまとめ上げたもので、相当にむつかしい内容である。例えば、ベルサイユ条約、サンジェルマン条約、ヌイイ条約、トリアノン条約などの重要部分が抜粋されている。しかし今考えてみるとこんな条約はだれが知っているのだろう。ベルサイユ条約は別として名前すら覚えていない条約ばかりである。しかもこれについての問題まで出ている。
このレベルの世界史を学びなさいと言っていたような感じである。彼の授業に出て前のほうに座って質問を受けてちんぷんかんぷんなきょとんとした顔をしていた時に、彼は言った。かつてこの前列座っている人でこういう問題に答えられない人はいなかった、と。私は恥ずかしい気にもなったが、本当にわからないむつかしい問題であった。
今なおこの冊子を見るとレベルの高さに驚いてしまう。齢70にしてもこの時の宿題は終えていなかったのだと今さらに思う。残念なことではあった。
しかしそうも言ってられないのである。勉強しなおそうという気にもなる。今度は受験ではないのだから。自分の日本人としての責任として。
この先生から、森有正やフランス文学の渡辺一夫などを教えてもらった。
1969年冬期講習、「世界史」とある。重要語句の羅列のような村山先生特有のまとめ方であって浪人生としてはありがたい世界史の復習ができる冊子(約165ページ)であったことを思い出す。
このレベルの世界史を学びなさいと言っていたような感じである。彼の授業に出て前のほうに座って質問を受けてちんぷんかんぷんなきょとんとした顔をしていた時に、彼は言った。かつてこの前列座っている人でこういう問題に答えられない人はいなかった、と。私は恥ずかしい気にもなったが、本当にわからないむつかしい問題であった。
今なおこの冊子を見るとレベルの高さに驚いてしまう。齢70にしてもこの時の宿題は終えていなかったのだと今さらに思う。残念なことではあった。
しかしそうも言ってられないのである。勉強しなおそうという気にもなる。今度は受験ではないのだから。自分の日本人としての責任として。
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