ベルは臥し、ネボはかがみ、この言葉がわかるだろうか?
「ベルは臥し、ネボはかがみ、彼らの像は獣と家畜との上にある。 あなたが持ち歩いたものは荷となり、疲れた獣の重荷となった。 彼らはかがみ、、彼らはともに臥し 重荷となった者を救う事が出来ず、 かえって、自分は囚われていく。」イザヤ書46章1-2 クラウス・ヴェスターマンの第2イザヤの解説を参考とすると、 ベルはバビロンの神・神々の父、ネボは新バビロニア・カルデア王朝の最高位の神この二つの神が台座から外されて、その神像がばらばらにされて、今、運搬用の獣と家畜の上に荷物として担がれて逃げ出していく姿を描いている。敗戦、撤退、危機の迫るときの姿である。 最初の2行が既存の定型文があったことを連想させる韻律があるそうだ。次の3行がイザヤ自身の解説という事になる。 ISの最高指導者アブバクル・バクダディが死んだと報道された。また本日10/29NHK国際ニュースでクルド人の撤退が決まって武器を載せた車が(トヨタ車が多い)また米国製の武装車がロシア軍の指導の下撤退していく姿がテレビの映像で流れた。現地のレポーターは米軍が捨てた車がクルド人の武装車となっていると解説していた。まさにこのことを語った言葉のようであると思わせたのが最初に引用したイザヤ書の言葉である。 彼らの敵も味方もそれぞれの神はどうしたのか、殺戮、虐殺、悲惨という言葉が砂漠のように続く地域、ベルは臥し、ネボはかがみ、となっていくのか。 尚、シリア問題については、刺激的読書案内thoughtguide.netをご参照ください。シリアという本で紹介しています。